邂逅する夢/石瀬琳々
 
明け方の目をみひらいて駆けてゆく夢は邂逅すうつくしい馬


やさしさをあつめて君の手のひらにスノードームの粉雪の降る


君に会うために生まれてきたという光射す薔薇窓少女のねむり 


頬杖で過ごす冬日のオルゴール約束の日は春は近づく 


遠ければ歩き続ける道のあり見上げれば空鉄塔に月


恋しさに砂時計をそと傾ける春まだ浅い君の海辺よ


目の奥を濡らしていつか過ぎてゆく雨のサーカス、青いこいびと 


汚れなき翼をあげるゆびさきで君のイカロス抱きしめるため


くちづけをかわして遠く旅に出る Adieu 太陽と月の輝く






[グループ]
戻る   Point(3)