邂逅する夢/石瀬琳々
明け方の目をみひらいて駆けてゆく夢は邂逅すうつくしい馬
やさしさをあつめて君の手のひらにスノードームの粉雪の降る
君に会うために生まれてきたという光射す薔薇窓少女のねむり
頬杖で過ごす冬日のオルゴール約束の日は春は近づく
遠ければ歩き続ける道のあり見上げれば空鉄塔に月
恋しさに砂時計をそと傾ける春まだ浅い君の海辺よ
目の奥を濡らしていつか過ぎてゆく雨のサーカス、青いこいびと
汚れなき翼をあげるゆびさきで君のイカロス抱きしめるため
くちづけをかわして遠く旅に出る Adieu 太陽と月の輝く
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