踏絵/ただのみきや
 
昨日までの自分が仰向けに倒れている
わたしを見つめて
ワタシが言う

「踏み拉き進んで行け
 過ぎ去ったものは階段だ
 額ずくな 口づけするな……」

そっと足をおろす 
枯葉を踏むのに似て あまりに軽く

――突如痛みが特急列車のよう
 足裏ではない何処か深いところから


     《踏絵:2014年1月26日》

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