遠く暗い街/壮佑
 
 1

目を瞑って
灰の砂漠を
食べていると 
こころは徐々に
ひからびて 
ちっぽけな
雲塊になって 
コトコト笑う
鳥の頭蓋に
埋め込まれる 

鳥のくさめ
いや、くしゃみで
ポスンと
吐き出されたこころは
夜露を吸って
ジュワッと膨らんで
星雲になって
スピンを始めるけれど
暗黒エネルギーの
不足により
失速しちゃって
淋しい鉱石が
身を寄せ合う 
晶洞都市に
きり揉みしながら
墜ちてゆく

なし崩し的に
錆びてゆく時間が
散らばった
こころと
散らばった
星々と
砕かれた水晶の
破片のうえに
銀の煤を降らせ
すべ
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