はる/るるりら
あいさつも そこそこに
そうぞうぶつ ふえつづけ にげるように
ここに たどりついた
あまいろに つやめくとびらのむこうは あめいろ
つくえに みな ほおづえを つき
いつかきたみちの くつひもも ほどけたまま
ただずんでいる
いたいけな はなしかけづらいひとびとに
こえも こころも とほうにくれる
ひとりの おばあさんが わたしにきづいた
ときが ときめく
りんと おばあさんは たちあがり
きがついてかつかないのか こちらに あるいてくるほどに
わかがえり わたしのそばにまできたときは すっかり なぜか
だっこをほしがる
[次のページ]
戻る 編 削 Point(12)