人は心を失って/番田 
 

明日への鍵を探して
歩いた
道の上を歩いた
どこにも 何もなかったが

それは本当に昔のこと
庭で 寝ていた 昔のこと
白い靴を洗って
日を体に浴びていた頃のこと

誰もが自分の思い出を横切っていく
通りすぎる車
生きることの手がかり
緑の道を歩く人たち

戻る   Point(1)