悔い/
草野春心
なにか、やわらかい言葉を
あなたには いったほうがよかったのだが
木枯らしが身を刺す日
かたむいたなんらかの光
洞のなかの熊に似たあやうさが
あなたの瞳には 曇りをあたえていたのだが
どうしようもなかった わたしには
気のない相づちで
からっぽなまなざしで
答えるともなく答えるしか
どうしようもなかった あのとき
馬鹿みたいにわらっていたわたしには
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