となえられない呪文/最都 優
うやっても
押さえぎみに笑っていた君は
どこにもいない
神様
あのときの僕はどうかしてたんです
お願いだから
あの頃に戻してよ
なんて何度も何度も
折れそうになり
何度も何度も
君が好きな月を見ながら
思ったよ
きっともう
遅すぎたねと待っててくれてた事を知ったとき
声にならない程
嬉しかった
ボロボロになってしまった体を抱き締めて
どこか遠くへ連れ去ってしまいたかった
いまだに冷やかされ
気を使われ
君の文字やキーワードを
当時の友達は出さないようにしてくれてるよ
どうしたら
どうしたら
もう遅いんだよね
もういくらサヨナラを
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