真夜中、殺意のレコード/ホロウ・シカエルボク
おまえの憤りを愛せよ
おまえの憤りを愛せよ
路地裏に放置された
何十年も前の三輪車みたいな
おまえの憤りを
観念的な錆には痒みを覚えるだろう
みんなそうして憎しみを忘れまいとするんだ
眠れぬ夜は窓の外で苔生していく
テレビゲームのバグのようにチラチラと繁殖するそれは
サンプリング・コラージュを施された日にちのバラバラな悲鳴のように思える
寝床にはいつも置き去りにしてきた昨日が先に寝そべっている
オー、ふてぶてしい野郎だ、俺はそいつの髪の毛を掴み、寝床から引き摺り出して剥き出しの床に叩きつける、砕ける音がしてくにゃりとなるまで
痙攣しているそいつの
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