九九と私と/aida
 
人生のかなり始めの方から
数字とは折り合いが悪かった
なかなか「ひとつ」から「とお」までが言えなかった
私の脳みそは数学に辿りつくことはなく
小学生の算数の始め
特に九九でつまずいて
今だに「さんしちにじゅういち」は言えても
「しちさんにじゅういち」がすっと言えない

2に2をかけると4になる
今日も明日も明後日も
私がかけても
隣のあの子がやっても
どこでやっても未来永劫
2に2をかけると4になる

という事態にどうしても
馴染むことができない
なんでいつも何度でも
同じになってしまうんだろう
同じにならなければならないんだろう
計算ミスにつけられた

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