藤吉郎さんはバレンタインデーの4日後にうまい棒をもらって喜ぶ/
ichirou
店員さんは制服のポケットからうまい棒をひとつ取り出し
私のエコバッグに入れてくれた
私はとっさにうまい棒を握った
「私のポケットの中は温かくないですよ。
本当に 今日も冷えますね。」
出世が遅すぎて中年になった藤吉郎さんは
口からうまい棒の粉をパフパフ吐きながら
夜空に向かってつぶやいた
「まだまだ秀吉さんにはなれないな〜」
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