いつか、降る/
千波 一也
は
だれも
完全には
道をたどれないまま
鏡とは呼べない
出来すぎた坂
己とは呼べない
出来すぎた虚ろ
このままでも
このままでなくても
それは
さほど意味をなさない
意味をなさない
差異ならば
いつか、降るだろう
いつか、必ず
いつか、疑いの余地もなく
いつか、だれにも平等に
降るだろう
伏すだろう
いつか、
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