fragileなものの叫び?かいぞく「coda 3」/春日線香
は言葉遊びとして片付けられてしまいそうなほどに小さな存在を主張している。「妖精の幼生」、存在を塗り重ねるかのように同じ響きの繰り返しによって現出したfragileなもの。「名前のない」「薄暗がり」という二重の否定の庭で、それはたしかに生まれた。叫ぶことがすなわち生きることといった風に、それは彼方から降り注ぐものを叫ぶ。それを濡らすものの名を、「ものすごく」という喃語めいた形容詞の陰で、朝からずっと、今の時まで叫んでいる。
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