神々しき太陽の重力 痛々しき月夜の浮力/komasen333
 

忘れられない。
「 無理して忘れようとしなくていい 」
慰めるように
自分に言い聞かせる。



けれど、忘れたい。
やっぱり忘れたい。



忘れないことには
本当の意味で進むことはできない。



あまりにも大きな太陽だった。
あまりにも輝かしい太陽だった。



照らし出してくれた。
何気ないことまで、神々しく思えるほどに。



意図的じゃない。
無意識でもない。
自然な風に乗せて、果てしない感覚を呼び覚ましてくれた。



尽きない感謝。
溢れている、毎日のように。



尽きない後悔。
溢れてくる、今でも唐突に。



思い出しては切なくなる。
思い出しては嬉しくなる。
あの頃と、何一つ、変わっていないかのように。



忘れたい。
忘れられない。

忘れたい。
忘れられない。



「いつか、きっと忘れられる」
慰めるように
月光に歌い上げる。

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