猫のいる部屋/大覚アキラ
わた し は ねこ だ
な まえは ま だ ない
殺伐とした空気が支配する部屋で、
きみは子猫に名前を付けようとしている。
子猫が産まれてからもう三日が経った。
わた し の ほかに も きょうだいが
い た は ずだが き がつくと
わ たしひと り に なってい た
四匹産まれたが、産み落とされた時すでに一匹は死んでいて、
その日の夜に二匹目が死に、翌日の昼に三匹目が死んだ。
にんげ ん が のぞ きこ んでいる
わたし は ねむ ってい るが
そ の けはい をかんじるこ とは で きる
残
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