遠い送信/
aida
げる
強く遠く何かへと届くように
焦げるような思いもいつか
宙(そら)を行くうちに冷まされ
無我になって惚けて
清潔に燃されてしまうといい
銀色に真っ白にキラキラしながら
夜の砂漠に降るといい
駱駝が行く 月の夜に
行き先の分からない弧が
空を行き交うのが見える
あの線は あの一本は
あなたかもしれない
懐かしい愛しい吾が君
沈黙のまま夜を渡る
傾いていく月は半月
細く翳ってもいき
また黄泉がえりもする
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