【レビュー】雲雀料理11号の感想 4/4/mizu K
やなどでぐうぜん隣りあったときにからんでくる〈オジさん〉というのは、どうしてもひとりでぺらぺら喋る傾向があるような気がする。たぶん〈オジさん〉自身が、ペラペラ喋りやすい相手を無意識に選んでいるのだろう。その喋りの半分はたしかに相手に語りかけているけれど、もう半分はひとりごとのようになって、酒がすすむと目がとろんとしてきて、だんだんろれつがまわらなくなり、話に繰り返しが多くなって、うんそうだ、うんそうだ、とひとり相づちを打ちだし、だんだん頭がこっくりこっくりしていって、しまいにはつっぷして寝てしまうこともある。
詩の語り手と、この〈オジさん〉はこのあとどうしたんだろうか。ひたすら飲み続けたか、
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)