オリオン星座/aida
オリオン星座に覆われて
真夜中道を一人で歩く
草は寝息を吐き出して
木々は伸び上がるのを休んでる
蛇行しながら伸び行く夜道
等間隔の電信柱
夜空を切りとる電線たちを
交わし合う言葉が唸らせている
ぶぅーん
ぶぅーん
ぶぅーん
ぶぅーん
見えないささやきは空を震わし
星の光を弱らせる
私はタバコをふかしてる
息が寒さで白いので
どこまで煙でどこから息かわからない
渦巻き模様を宙に描いて
消えながらオリオンへ昇る
街灯が近づく度に
現れ巡る私の影
はがれないで側にいてね
アスファルトは冷たいでしょう?
歩いても歩いても家に着かない
深海魚のように身を沈める真夜中
切りつける冷たさに
あたたかい記憶
辿り着けるはずの家を乞うて
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