妖怪/梓ゆい
 
いないという現実で

怖い・悲しい・寂しい・の三文字に

潰されてゆく・・・・。

「本音を、話したことは無い・・・・。」

「寂しいと、漏らしたことは無い・・・・。」

ただ

感覚という物だけが流れ出し

切り取られた心臓が

道端に落ちている・・・・。

(コーン・コーン・コーン・・・・。)

こびりついた黒染みが

誰もいない四つ角に残された。。



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