【レビュー】雲雀料理11号の感想 2/4/mizu K
や気分を締めくくろうとする気配は多少はあれど、それがすべてではないように私には感じられた。
辞書を引けば「譚」の文字には、はなし、ものがたり、かたる、はなす、という意味のほかに、「のびる」という意味もあるようだ。じつは「後日譚」とは、「後日のびる」で、それが変じて、「後日へのばす」ことではないかと思ったりする。この詩では、後日譚(エピローグ)をやや意識させる話しぶりと、今現在よりももっとあと、未来のこと(後日)へ向けられた意識、それらが作中で曖昧に混交して、作品の意図を明確につかもうとする読者の手をするりとすりぬける。
どこか淡々とした一定的な日常描写で、その生活を送っている詩の語り手
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