そして最後に置かれた死のかたちは揺れるようにもがき続けるだろう/ホロウ・シカエルボク
 
んな循環を何度も経験してきたんだ
いま思っていることにもいま願っていることにもいま抱えていることにもそんな大した意味などないんだと書き連ねられた死体は語るだろう
それはしいて言うなら流動的な墓石であり墓地なのだ
そしてそこに刻まれている名前は必ずたったひとつで
それは人生で一番目にしてきた連なりであるはずだよ
書き連ねて出来る限り書き連ねてそれがいつかひとつの形を成したかのように思えるとき
そのときもしかしたら常世の音がひとつだけ響くのかもしれない







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