空にさよなら日記/八男(はちおとこ)
君が続いた。辺りは暗くなりだしていた。
夜空に斜線が走るように流れ星が落ちた。トロピカルな流星だった。できれば先程の手応えが嘘ではありませんように。
嘘というより、さっきはホンモノだったけど、次同じことをやっても確実に時節は違う。
もし同じような結果を出せるとしたらそれは素人としては奇跡に近い。間合いというか、タイミングというか。恣意的なものでもなかったし、リラックスしきっていた全身からのものが通じたわけで、プロ意識のようなものが芽生えてきてはまずいのだ。
隣にいる草刈さんと弁吉君にしてみれば、失敗したっていいわけだ。単なる暇つぶしには変わりない。少しぼくが妙
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