目盛の隙間から立ち上る青い炎/hahen
 

青に嘔吐して
何度も、瞬きするあなたに
旋律がそして、戦慄が
流れ込んできて
それも数値化された後
燃え上がらないままに、
青く熱く、
旋律が
ぼくの持つ定規を
ひん曲げていく
炎の花弁が
自ら、葉脈と、
幹を燃やして
あなたが最後に、
青に染まりきった
炎の中へ歩いていく
音楽

中心には、majorそして、
minorは要らない
それは均された
青でなくては、
霜柱に覆われた
土塊よりも冷たい
数値としてだけの中心が
ぼくたちの世界を縫いとめている
だからあなたも
けれど、あなたも
この痛みを、この熱を
瞳の中に根差して
枯れ落ちた
炎の大樹が青く
爆発していくまでを、
受け止めなくてはいけない
ずれてぼくたちから
離れていく、世界の、
中心を
ひとしずくの
ひかりで、
ぼくたちが本来あるべき
色彩で、温かく冷たく
もう一度、
描きなおすべきだと
そう思うから
数値のない、
音楽や炎
透明な旋律が
あやまたず、燃え上がる  体系の手つきからすりぬけていく

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