大人の雪/
朧月
二十歳の私はずるかった
ばかだった
だけど今
二十歳にもどりたい
ずるくてばかで
ほしくてたまらなくて
絶対想いが
願いがかなうはずだとおもっていた
二十歳の頃にもどりたい
今日は雪が舞う
今日の雪が
太陽に照らされながら
それでも触れれば
刺すような雪が
なんにも言わずに降っている
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