スノーマンと雪だるま/夏美かをる
 
ラリと光る

ホストマザー特製のブルーベリー入りワッフルを食べ終わるや否や
早速庭に繰り出す 八三歳と七九歳と三六歳
天から降り注ぐ白い魔法が三人を一瞬子供に戻す

大きな雪玉の上にちょっと小さな雪玉を載せて
石で目をつくって、人参の鼻をさし、
小枝で口をつけてあげれば
ハイ、できあがり!

隣を見れば あれ?
もう雪玉が二つできあがっているのに、
仲良く三つ目の雪玉をころがしている
「えっ!雪玉三つで雪だるまを作るの?」
「当たり前だろ!だって、頭と胴体と足じゃないか!
 君のはもう完成なの?足がないじゃないか!なんで?」
「なんでって…う〜ん、だるまだし…」
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