影ふたつ/keigo
陽だまりに落ちるふたつの影が
重なり合い
水溜りのように揺れる
君の影がどこか心強く
僕は精一杯の虚勢を張るけど
どうやら失敗してるようだね
ほら一年前にはひとつだったのが
信じられないくらい
なんだかくすぐったい
来年もその先も
こうやって
ふたつの影が重なるように
先のことはわからないけど
僕らの繋いだ手が
いつも重なり合い
青空の下でも
雨にうたれても
寒い夜も
歩む道のりがそのまま
僕らの幸福の量になるように
臆病な気持ちを吹き飛ばすと
心なしか
影が笑ってるように見えた
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