正しくないひと/朧月
 
正しくありたい
そのときどきに
間違いなら間違いの中で
正しくありたい

他と違う
そんな風でなく
まったくおなじように
正しくありたい

いつでも
違っているから
自分が だからこそ

無理な願いは
届かない空をみるように
大きく遠く
自分から離れたところにある

正しくありたい心の外側を
まったく違う自分が覆いかぶさっている

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