ラストダンス/
マーブル
行方知らずのメロディーが合わさって 水ができたこと
微熱まじりの錆びたキス
露の跡
地下鉄の明方
僕は立ち尽くしたまま まっすぐと 瞬間に立っている
眠りを妨げないように 静かに 冷たい階段を下りていくと
うまれたばかりの朝日が窓越しから見えたこと
力の抜けるような感覚で そこにたたずんでいたこと
あくる日
それは想像だと気づいた
とてつもなく 滑稽な 想像
それでも 美しかった
なにもかもを
僕らは手放して また取りにもどってくるんだよ
戻る
編
削
Point
(5)