ラストダンス/マーブル
いいたいことは
大体決まっているんだ
真昼間のフクロウが
寝言を言っていた
ジャングルジムのうえ
タバコを吹かす少年のなまえはない
あるのは
ほしぞらと月だけ
でもちっともさみしくない
だって知っているんだ
鍵穴から見える花畑
其処に飛び出せば
わすれられないような
ラストダンスが
待っているってさ
星の引っ掻き傷
十字架の温度
鈴の足音
まばたきのリズム
いつか忘れてしまった
大っ嫌いだった 極彩色の空の気持ち!
それから日が経ち 背伸びしながら大人になっていった
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