cosmic ensemble/opus
 
まずは人差し指が
手の平に触れて

雨が降って
荒廃した大地を潤す
全ての渇きが
満たされる
その裏側で
痩せ細ったヤクが
川の濁流に流されてしまう

星が空から落ちてくる
それは
何万光年も先からの
何年も昔に起きた
小さな星の欠片たちの
燃え尽きる命たち

海の底の泡が溢れる場所
我々の目では見る事の出来ない
小さな者たちが魂を宿す
満たされる魂が
一匹の魚に喰われ
それをより大きな魚が食べ
それをさらに大きな魚が食べ
ある鯨が食べる
その鯨が生き絶え
海深く
ずっと
ずっと
光も届かない
奥深くへと

そして、
人差し指は
包まれる
声にならぬ声
まだ、閉じられた眼
薄桃色の肌
遠く
永い時を経て
やってきた
世界の形

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