そらの先っちょ 七/
信天翁
薄黄色に染まっている
落日直前の千切れ雲をかいくぐって
どこで生まれ育ったのか
どうしてここまで飛んできたのか
ひたすら北風のなか生き生きと
庭の柿の裸木に止まって
枯れ葉のように
たえず首を振っている子雀
そのさまをみたとき
懐手している無聊な老残の暮らし
はずかしくおもった
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