かの幻が開いてその翳は消えた 六/
信天翁
いかにも寒そうに
公園の木立が梢の先っちょだけ残して
市職員に伐採された
それは
鴉やキジバの止まり木とするためか
いぃや 春を待つ
霞みがかかる四次元のためだろう
ベンチのかげからは
井戸端会議の続きだろうか
甲高い女声が聞こえて 消えた
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