エーテル 5/草野春心
 


  ところで、
  思い出のなかのあなたは春先のキャベツのように
  何よりも甘く、温かく、笑い転げている
  意識のあやうい外縁を一匹の野良犬が走る
  窓の外で雨が降っているのかどうか、
  今は 暗くて よくわからない



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