サハリン/ガンジー
サハリン、遥かなる樺太の記憶。
サハリン、北海道の北にある島だ。戦前そこは日本領で樺太と呼ばれていた。
宮沢賢治があの銀河鉄道の夜を着想したところでもある。
サハリンは北海道と同じくらいの面積で気候は北海道より少し寒い。
山脈に何もないオホーツクの海岸が続く。
パルプ産業と石炭が主な産業だった。
そこには40万人の日本人が暮らし、北緯50度でロシアとの国境で分かれていた。
その他に朝鮮人、アイヌなどの少数民族、在留ロシア人が生きる他民族の島だったのだ。
当時、日本最北は敷香という街で、サハリンの生活は東京から志を持って渡った人達も
酒を飲まずにはいられないほど厳しいものだったという。
僕は想う、サハリンの山並みを何もない海辺を日本にもあったロシアとの国境を
そこで生きた日本人の生活を。
サハリン、樺太と呼ばれていたその島で一体日本というものは、
日本人という概念はどんなものだったのだろう。
そして現在サハリンは稚内の北にロシアの島としてある。
僕はそのサハリンで日本人が生活していたことを、樺太の記憶を
忘れてはいけないような気がしている。
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