私の何が気に入らないのでしょう。
貴方を包み込む包容力も力も
充分に備わっているのに。
だが、惚れた方が負け。
力づくはもっと気に入らない。
さっさと私に惚れなさい。
私のものになりなさい。
貴方のその目が私だけを映したとき
そのとき初めて
抱きしめてあげましょう。
貴方に見合うほどのものを
私はいくらでも持っています
飽きるほどの富と力。
でも貴方だけがなかなか手に入らない。
ここだけの話、その所為で
私の身体はいつも塩臭いのです。
貴方の手で、この海を拭ってください。
私が私に溺れてしまう、その前に。