そして繊細の雨/ねことら
 




とおくからデッサンしていた。いつも。





減ってく音にまもられてた。はいいろにぬりたくったせかい。りょうてとりょうあしを伸ばしたらなにかにあたった。これがぎりぎり。わたしのいきてゆける範囲。


毛布のきごこちがすきだ。すきですきで不安になりそうになる。ごしごし、髪の毛をおしつけてる。きみに「ふあんだよ、ふあんだよ」て小声でゆったら、「うん、うん」て隣でうなずいてくれた。きいてくれてた。だからわたしはもう少し不安でいていいんだ、と思う。


きみの顔がたまによくみえない。ぺたぺた、ほほや鼻やまぶたにふれて、ここにいるの、て聞くと、いるよ、てゆってくれ
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