自戒/ベンジャミン
 
赤色灯に浮かび上がる
限られた僕の価値観では
真実を見極めるには至らない

語りかける先に
響く警告の音は
ときに沈黙であったりする

しかしそこには確かに悲鳴があり
傷を受けた者の悲しみがある

盲目を装い
無知を誇り
まるで善意の皮を被っているようでは

僕は無差別兵器になってしまう

不用意に放つ銃弾に
無防備な人の心が打ち抜かれる
その瞬間

想像してみるがいい

相手に食い込んだ自分の小ささを
その小さきものの威力を

その傷は
常に自分の存在よりも大きく
常に自分の予想を上回るものだと

知るがいい





戻る   Point(4)