自戒/ベンジャミン
赤色灯に浮かび上がる
限られた僕の価値観では
真実を見極めるには至らない
語りかける先に
響く警告の音は
ときに沈黙であったりする
しかしそこには確かに悲鳴があり
傷を受けた者の悲しみがある
盲目を装い
無知を誇り
まるで善意の皮を被っているようでは
僕は無差別兵器になってしまう
不用意に放つ銃弾に
無防備な人の心が打ち抜かれる
その瞬間
想像してみるがいい
相手に食い込んだ自分の小ささを
その小さきものの威力を
その傷は
常に自分の存在よりも大きく
常に自分の予想を上回るものだと
知るがいい
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