中等熱/くみ
 

「迷惑なんて思ってねーよ。それ…ちゃんと飾るから、机の上に置いといて」

「本当に?ありがとう……」

さっきまで悲しそうな顔をしていた恋人はふわりと花のような笑顔を見せて手をぎゅっと握ってきた。
外気に触れて冷えてしまった手が逆に熱で火照った身体には心地良い。

迷惑だなんて思ってない。
寧ろ嬉しかった。

お前の方こそ徹夜なんかしてこんな綺麗に千羽鶴なんか折っちゃって、身体大丈夫なのかよ?とその細身の身体を見て思わず突っ込みを入れたくなる。

変な所で抜けてるのがなんかアイツらしいと机の上に置かれた千羽鶴を見てつくづくそう思った。

「林檎……剥いて。温めのハ
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