永遠を願う歌/クナリ
明けない夜はないと教えてくれた人は
暮れない昼もないとは言ってくれなかった
やまない雨はないと教えてくれた人は
永遠の晴れもないと言ってくれなかった
幸せの気配を感じるたびに身構える
研いだ爪のような優しさ
最初につけられる傷だけは
いつだって なんて甘い
あなたの爪跡から咲いた花が
枯れ落ちても聞いて欲しい
忘れない想いだけは 私にだけはあるのだから
交差点に混じるのは意味のある雑音
アスファルトに響くのは無情の言葉
逃げ込んだ石造りの檻の中でも
自分になら
自分にだけは
あなたの声が聞こえると信じていた
今も
裏切りだと思った
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)