ふうてん とばそ/るるりら
 
【車窓から見える赤い風船は、まるで祝福のしるしみたいに 】


なんでかしらないが
あなたとわたしには
おなじ「なにか」が ある気がする

その「なにか」が なんなのかを
知っている誰かがいて、
みうごきできないなりに
「なにか」を わたしはしている

あるとき ふと
やさしいきもちになることがある
なにか
わからないが
ふんまりとした きもち

そんなものに ふれたとき
ああ
なんて あの日の赤い風船のようだろう
なんてね 思うの
なんでか わからないのだけど
そうそう こんな なにかのために
また あしたも 
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