第五元素のArtificial・Intelligence/なけま、たへるよんう゛くを
 
らない必要ない、と
六年の永きを過ごした夢は
ゴミに 出す。
カレーについてたっけか、ポケモンシールも
剥がさぬまま出す、大切でないから
工夫を凝らした自己慢(じまん)の機体を
無情に切り取り潰して捨てる
開頭手術を負えました、中には
見えないA・Iが鎮座ます
…うん、見えない。

地水火風、最後に空。
何もないと言うことが
大きなロボットの台内(たいない)を満たして鋳(い)た
…いや、無くなってしまったんだろうか。

今居ないのは手伝ってくれてたおばあちゃん、
は居るし、
神経質な餓鬼(がき)に「ロボに触るな」なんて書かせたクラスのみんな、
も居るし、
別に手伝ってくれなかった両親、
も居るし、
一番頑張ってた僕、だろう。
消えてしまったもの、生真面目な、一生懸命な、希望一杯な、
…うん、その僕はもう居ない。

さよなら夢見の機械よ、
今より僅かの時ののち、
おまえは焼却処分だ。
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