不可視と非価値/
ドクダミ五十号
私の輪郭が見えますか
私の色が見えますか
私の形も影から知れる
そうでしょうとも
貴方の目の前の私から
私の影が
長く長く冬の地面に伸びるのも
それも見えるでしょう
でもね
それは
私の殻で
私を貴方は見てはいないのです
ほら
こうして話す私の息が
刺すように冷たい冬の雰囲気に
白く広がって消えてしまうの
本当の私と似て
だから
私を見ることは
貴方には出来ません
サヨウナラ
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