気付かなかった事/yamadahifumi
 
生きる事と死ぬ事の間に広がる世界

そんな世界で僕は今日も

言葉という肉体を抱いて生きている

現実においての僕は死ーーーそして、あの世の僕もやはり死ーーー

生という名の死と死という名の死と、

二つの死の間に挟まれて身動き取れず

ふだんの僕はいつも窒息死している

想像する事は常に体験より素晴らしいーーー

それはもちろんだ 結局、人間に備わった唯一の器官は

夢見る事しかないのだから

僕は君たちが造り上げたこの現実という

最低の出来の夢に手を振って別れを告げる

・・・フッ、シェイクスピアだってもう少し上手く夢を見たさ

あれから何
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