ストレンジャー・ザン・サイレンス/ホロウ・シカエルボク
生きる理由を探していたら歳を食った
疑問符にこだわっていたら嘘に取り巻かれた
嵐のような風が吹く12月をあてどなく彷徨い
街の外れにたどり着いたら張り詰めた空だけがあった
身体の痛みは歩き過ぎたせいだろうか
冷たい空気を吸い込みすぎたせいだろうか
過敏に空気を気にするやつが増えて
顔を隠した行列のパレードだ
なにかを阻んだところで
ほかのなにかに脅かされるだけなのに
本当に狂っているものは騒がしくない
怖ろしく、怖ろしいほどにしんとしているものだ
真夜中にふとすべての音が途切れていることに気付いたときみたいに
怖ろしく
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