君の歌/……とある蛙
君は最近歌を口ずさむ
歩いてきた距離は途方もなく長く、
希望を持って歩いてきたけれど
どうにもうまく行かないことが多くて
それでも前だけ向いて歩いてきた
君の歩いている道は
君が望んだ陽の当たる道
高みに登る道だと
そう勘違いしていた君は
胸を張って歩いてきたけれど
どうも陽の光が少なくて暗く
それでも顔を上げて歩いてきた
だんだん君の歩いている道は
その先が見えてきてしまって
考えてきた場所と違うところへ行くと
ようやく君は気づいてきたけれど
今さら引き返すそうにも途方もなく遠いから
勇気を持って前に向かって歩くしかなかった
今人生の終わり頃歌う君
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