昼休みの熱い鼓動/番田
僕のアイフォンの中には
いつでも入っているダンスミュージック
昼休みにも
パヒュームの華麗なダンスをじっと見つめていた
休みの日には
独身の友達とまめに連絡を取り
クラブで夜通し踊ったり
フリーライブを見たりしている
僕らは異性と付き合うこともなく
終わっていく人生が虚しかっただけ
この間は
久しぶりに埃をかぶったギターを手にした
だけど流れるようなフレーズは
それができる人に任せることにして
詩を書いていた
人生の寂しいことや辛いこととか怒りとか
そんなことを
精魂込めて書いていた
パヒュームみたいには
きれいにうまくは表現できないけれど
今日も静まり返った会社の中で
楽しそうに踊る三人の体が
今の時代の若い女の子としての心の鼓動を表現している
年末の東京ドームのライブでは
いったいどんな演出が企てられているのだろう
それは僕と同世代の演出家の人たちの手で
鋭いレーザー光線として世界に届けられることだろう
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