言葉たちの去就/草野春心
 


  同刻、家の裏では百合の花の一群が燃やされていた
  大幅に腐食の進行した数々の欺瞞に関しては、
  某町の空き地を使用して年末迄には燃やされる手筈になっている
  水槽……
  そこには言葉が浮かんでいる
  禁じられていたわけではないが、
  我々の言葉はいつもそこに浮かべられた
  その去就については全く以て心配には及ばないが
  問題なのは水槽がどこにあるかということだ



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