物思い、煩い/かのこ
 
花の味がする
茶菓子を頂いて
君がこの室(へや)から立ち去れば
僕はきっと淋しい。そう思いました。

思えば
君はいつも真摯に
僕に接してくれていました。

思えば
僕にはいつも傍に
心優しい人たちが付いてくれていました。

闇のある人へ
闇のある僕は、掛ける言葉よりも
欲しいものがありました。

僕が此所から立ち去れば
僕はきっと淋しい。そう思いました。

そして思(こと)によると
これがきっと、僕が死ぬに死ねない理由であり。
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