LIVEを思い描いている冬の昼休み/番田 
 
まだ寒い昼
中華料理屋へ向かう道を歩く
ポケットにひどく凍えた手を突っ込んで
この仕事もう続けられないなどと
ぼやきながら


現場作業の人に混じって
マー坊豆腐を食べ
この店は乾燥しすぎるんだと
すぐにそこを出ることになるわけだが
あまり面白くない仕事だった
アイフォンを見るにも
目がドライアイになりそうだ


それに
ツイッターを見るよりも
話を聞いてくれる女の子の店に行きたい
アンプラグドのライブに行きたいな
とりとめもなくそんなことを考えている


つまり僕は余計なものは何もいらないのさ
彼や彼女の
音階や声が
この乾いた心に水を与えてくれるのさ


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