明日へ/もっぷ
たしにはありました
と口を閉ざして我慢は限界
カシオ黙れぶん投げてやろうか
心中でその作戦に熱意が起こる
変わらずにいつもわからないから
今日の傷跡も癒えないままに
わたしは明日へ行くのだろう
きっと生き遺すことも抱えきれず
持たされたかばんはぎゅうぎゅう詰め
わかっている
ねえカシオ
こっちからはじめてみた
ねえカシオやっぱり脚を信じる気が
少しだけだけど無くはないよ
ねえカシオ
今日だけは絶対許せないでも
もしかして明日なら
カモメが何か収穫を銜えて飛ぶように
何かを得て、軽くなるかも
ねえカシオ
必ず起こして決して止まらず必ずきっと
ちっぽけでちゃちな機械に何を
わたしは託したいのだろう
気がつけば右の手にしっかりと
ロシアンルーレットしようと
構えているピストルが
わたしを明日へと立たせていた
そのくらいの覚悟で再び
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