Seven Ways of Looking at a Train/中川達矢
 
から水道橋から神保町から淡路町から池袋から最寄りへ。電車に屈辱を浴びせた。だが本当の屈辱は、車中で響くお婆さんの叫び声「どきなよ」だった。お休みの目覚め。

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月曜日。肩を痛めて、電車への道を歩めず、お休みは続くが、それは一つのお休み。見えない数多の足音はきっと蠢いて、お休みの忘れ物の入れ物の家と家の間の道に響く幼い声。お休みの外では、いつも通り働いている電車がいるのだろう。

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火曜日。御無沙汰したいつもの電車。行きの左は帰りの右となることを覚え、左側通行。走るも歩くも徹底していつもの道。いつもの人と昼飯と授業と夕飯と校舎に、今日だけの落葉は雨に踏まれている。日が落ちれば、振り返
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